《旅エッセイ》コロナ禍のイタリア留学 12-①:一人ぼっちで迎えるロックダウンのクリスマス&お正月

 

 

待ちに待ったクリスマス休暇!

 

今年はコロナということで既にロックダウンが決まっている。

先月イタリアに来たばかりで授業もオンライン、同居人もいなければこちらでの友だちや知り合いもいないので、完全に一人で家に籠って過ごすことになる。

通常は学校のイベント(パーティー的なもの)があったり、大家さん一家と食事する機会などもあるのだろうが、一人っ子で特別行事もあまりすきではない私にとって、限られた空間で修道士のように静かに過ごせるのは逆にありがたかった。

 

ロックダウンのスケジュールも、なかなか理にかなっていて無理がなく、納得できる計画だった。

クリスマスイヴと年越しのそれぞれ数日間がレッドゾーン(完全ロックダウン)になり、それを挟むようにオレンジゾーンが2日ぐらい?あって、そこで必要最低限の買い物には出られた。

赤 赤 赤 橙 橙 赤 赤 赤 赤 橙 橙

…と、うろ覚えだがこんな感じだった気がする。

食料品を大量に買い込んで冷蔵庫に入り切らず困るということもないし、過度な閉鎖でストレスが爆発することもない。

 

 

ところで、イタリアのパンデミック当時に舵を切っていたコンテ首相をご存じだろうか。

甘いマスクのイケメン首相なのだが、奥様に人気という噂は本当だった。

夏以降のコロナが落ち着いてきたときの授業で、パンデミック勃発時のことを先生が話してくれたとき、

「政治に興味もないし歴代首相のことも何とも思ってなかったが、彼がテレビで国民に話したとき、政治家ではなく一人の人間として心を感じられた」と言っていた。

もう忘れかけている人も多いと思うが、2020年に中国・武漢でコロナが始まったあと、感染はイタリアに広がり、勃発当時の感染率は世界でも飛び抜けた数に猛拡大していた。

病院では看護師が寝る間も惜しんで仕事を続け、トラックで遺体が運ばれ、棺も足りない…という悲惨な状況。

国民は相当なショックと、自分が明日にも感染して死ぬかもしれない、という恐怖を感じていた頃である。

私は実際にその映像を見ていないが、おそらくコンテ首相が国民への激励のスピーチをしたのだろう。

それで勇気をもらった国民(とくに奥様たち)が多かったようだ。

コンテ首相、かっこいいのは見た目だけにとどまらず、なかなかやるな。

 

 

 

また余談が多くなってしまった…

そんなわけで、お籠り生活を楽しんでいた。

 

お絵描きしたかったので、休暇前から画材集めをしていた。

フィレンツェはさすが芸術の街ということでアートスクールがたくさんあるため、画材屋さんも多い。

日本だと世界堂か伊東屋かといったところだが、これの個人店バージョンがいっぱいある。

 

イタリアあるあるだが、お昼休みはお店が閉まっているので注意!

最初の頃、これを考慮していなくて中に入れず、店先で撮ったオラリオ(時刻表)の写真がたくさんある。笑

 

ZECCHI(ゼッキ)はフィレンツェでも有名な画材屋さんで、品揃えも豊富。

あの映画「冷静と情熱のあいだ」で竹野内豊扮するジュンセイがいつも利用してたという設定なのだろう、店前で撮影したシーンがある。

私の通っていたアートスクールもここに近く、学割が効いたのでよく利用させてもらった。

日本好きな店員さんが多いのか?奥さんが日本人だというおじさんもいた。

 

ここもお昼休み中だった…

 

これはコロナによる入場制限の案内。

 

ショーウィンドウには心ときめくお絵描きセットがいろいろ飾られている♡

 

こちらはトスカーナ各地の土など使って作られた高級絵の具。

 

ショーウィンドウのこのちょっと昔っぽい、あたたかい飾り付けがたまらん!

 

 

そして買ってきた画材を広げて、おうちでお絵描き。

細かいことはよくわからないのでYouTube先生に学びながら。

 

大家さんに見られたら何か言われるんじゃないかとドキドキしていた。油絵は匂いもあるし、部屋を汚す可能性もあるので…

けど取り越し苦労で、「Comprimenti!(すごいじゃん!的な意味)」と言ってくれた上に、

なんとお父さんはテンペラ画の先生をしていたそうだ。

さすがイタリア…

 

ロセッティの女の子の顔(これ↑は本物)の模写にチェレンジしてみた。

 

完成したものは恥ずかしいのでここには載せない…

 

 

 

さて、ここからは、ロックダウン前に街を歩いたときの様子を写真とともにお楽しみください。

私のアパルタメントがあったのはPergola(ペルゴラ)劇場のある通り。

Pergola=蔦

文字通りきれいな蔦がからまる劇場で、あのオペラ作曲家 ジュゼッペ・ヴェルディが「マクベス」の初演をした場所としても有名。12月初旬には、きれいな紅色に染まっていた。

 

だからお部屋にヴェルディの肖像画があったのか!と後で納得。笑

 

夜はとくに雰囲気のある、フィレンツェの通り。

 

これはポンテヴェッキオ。

2021年は、イタリア語を作ったダンテ・アリギエーリの生誕700周年ということで、彼の代表作「神曲」にまつわるライトアップ。

文字が橋に映され、スピーカーから語られていた。

 

 

ここは捨て子養育院の広場。このしょぼい、いや控え目なイルミネーションが私は好きだ。

 

 

これはミネラルショップ(鉱物・石屋さん)

実はトスカーナは天然石がいろいろ採れるらしく、このようなお店がけっこうある。

のちにご紹介する貴石博物館もお楽しみに!

 

こちらはピノキオのショップ。

実はピノキオの作者カルロ・コッローディはフィレンツェ出身。

 

 

 

変わりまして昼間の様子。

ここはブランドショップの立ち並ぶ通り。道もきれいに整備されて、イルミネーションの装飾もちょっと豪華目。

 

アルノ川

 

朝のミケランジェロ広場

 

この頃はどの観光名所も空いてて、とくに朝さんぽのときは人っ子一人いないときがけっこうあった。

ダヴィデ像もぽつん…

 

 

あまりロックダウン感が伝わらない回となってしまったが、次回はおうち生活で楽しんでいたイタリアのテレビ番組についてお伝えしたい。

12の②もお楽しみに♪

 

 

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