《旅エッセイ》コロナ禍のイタリア留学 6:ごはん事情(スーパーでお買い物編)

 

 

 

今日も小さなベッドから起き上がり、身支度を済ませ、日本から持ってきていた梅肉エキスを溶いたお湯とビスケットで軽い朝食を済ませる。

ほぼおうちに缶詰の隔離期間が続く中、少しづつ慣れてきたオンライン授業が始まる。

 

基本的に月~金の午前中3時間は毎日授業で、10ヶ月間(実際は延長したので1年間)の滞在中はこれをずっと続けなくてはならない。

なぜなら語学留学の目的でビザを取ったから。

 

前回お伝えした通り、この頃は授業がすでに日本で勉強してきた内容だったので余裕のよっちゃんだった。

そのため今のところ楽しく参加できてはいるが、覚えることもすごく多い。

3時間だけなので全然たいしたことないと思っていたけど、ところがどっこい、

いざ始まってみると予習・復習と暗記をしないとどんどんついて行けなくなるし、もちろん宿題も毎日出る。

隔離期間であまり外に出られないというのもあるけれど、そうでなくても午後もけっこう長い間机に向かわなくてはならなかった。

 

 

そんな限られた日常の中で楽しみなのは、やはりごはん!

観光客ではないので、基本的には材料を買って毎日自炊をする。

 

海外のスーパーが好きという方も多いと思うが、まず買い出しが楽しい!

初めてのときは、この国ならではのシステムもあるだろうからとネットで調べたりしつつ、ドキドキしながら買い物をしていた。

 

うちの近所にあったのは「CONAD(コナッド)」というスーパーで、イタリア全土で展開しているチェーンの1つだった。

郊外の大型店で大家族向けというより、都会でミニマムな暮らしをする人にもフィットするような商品展開をしている。

CONADの他にも、のちに大ファンになるほど大好きなイタリアのスーペルメルカートの代表ともいえる「Esselunga(エッセルンガ)」や、日本でもおなじみ生協が運営する「Coop(コープ)」などがあり、それぞれ特徴があって良かった。

もちろんどのスーパーもプライベートブランド商品をしっかり展開している。

スーペルメルカート事情については長くなりそうなので、また留学の後半の記事でも触れたいと思う。

 

 

さてさて、何の食材を買おうかな。

イタリアのスーパーでの買い物でまず特徴的なのが、野菜・果物の買い方であろう。絶対に直接手で触ってはいけない。

まず近くに設置されているビニール手袋をしてから、ビニール袋を取って、選んだ商品をビニールに入れる。

そして、これまた近くに設置された測りに乗せる。すると重さから勝手に値段を計算してシールが出てくるので、これをビニール袋に貼ってかごに入れる。

 

この衛生的なシステム、別にコロナと関係なく以前からイタリアはこうだったようで、とても良いと思った。

日本に帰ってきてからしばらくは、手で直接ペタペタ触って野菜や果物を選ぶのに慣れなかったほどである。

 

しかもこのビニールは、しょわしょわテネテネしたオーガニック素材で土に返るらしい。なので、野菜を買ったときにもらったものはすべて生ごみ捨てに使っていた。

私の記憶が確かならば、もうけっこう前から欧米のビニールはこの素材だと思う。

その上でもちろんエコバッグ推奨なのでレジ袋は(同じ素材であるが)有料化されている。

これはEsselungaのだけど、同素材。ヘニャヘニャ感が伝わるだろうか

 

日本ではなぜ未だにこの素材のビニールに切り替えないのか、ずっと疑問である。

そりゃビニールを使わなくなるのが一番良いに決まってるが、生活の中で必要な機会はどうしてもある。

燃やしても有害にならないビニールはたくさん出回るようになったが、まだそうでないものも多い。

エコについても、やはり日本は遅れてるな~と思わざるを得なかった。

 

 

さてさて、話は逸れたが買い物は続く。

野菜はだいたい日本のよりサイズが大きい。ナスなんて赤ん坊の頭ぐらいある。

トマトは茎?にくっついたまま売られてて、フレッシュな青い香りがする。

これはパックされてるけど、そのまま売ってて自分でもぎ取るのもある

 

葉物はだいたい虫食いがあるのが普通。日本のようにピカピカの葉物なんてまずない。

外のメルカートで買うとニョロニョロ芋虫やカメムシがいることもけっこうあった。

 

とにかく、イタリアは農産物が本当においしかった!

野菜も、果物も、小麦も…

味や香りがしっかりしていて、自然のものから栄養を摂れるってこういうことなんだ!と感動した。

 

日本では、野菜の栄養は昭和の頃の半分以下になったなんていう話もよく聞く。

たしかに、昔はピーマンも苦くて青臭かったし、にんじんも味が濃かった。初めて舞茸を食べたときは、その香りの強さにビックリしたものだ。

果物も今は甘さを追求した改良が進んでしまったが、昔のはそこまで甘くないけど果物そのものの野性味(つまり栄養素)が濃かったように思う。

とくに昨今、関東圏で出回る野菜果物は味の深みが浅くなったように感じて、それを考える度に悲しい想いがしていた。

 

なので、イタリアで昔の農産物の味に出逢えて、とっても感動した。さすがスローフード発祥の国!

イタリア人の暮らしは(もちろん世帯にもよるけど)決して豪華ではない。けど、なんかみんな心が豊かなのは、こういうところに秘訣があるのかな~と思った。

 

 

そうそう、ここまでイタリアの食の良さをお伝えしてきたが、肉や魚は微妙だった。

あまり新鮮でなくて、稀にすっぱい匂いがするときもあった。日本のように回転をキッチリ管理してはいないようだ。

だからハーブで臭みを消した調理法が多いのか…?お腹を壊すレベルではないが、見極めが必要だ。

乾燥オレガノを買ってみた

 

その分、生ハムなどの加工肉やチーズが豊富でおいしい

 

魚はもう、日本のそれとは全然匂いが違うのでほとんど買わなかった。

新鮮なものがスーパーに並んでいるありがたさに改めて気付いた。

 

 

その他、オリーブオイルやパスタ、米、お菓子などなど…

すべてが普通にスーパーで買えるレベルのものでも原料・製法は基本的にナチュラルで、ついつい調子に乗っていろいろ買ってしまいがちである。(お菓子の砂糖はどれもがっつり入ってて甘いので注意!)

 

オリーブオイルとパスタは、ものすごい種類豊富だ。

中でも私はRUMMO(ルンモ)のパスタがお気に入りだった。

大量生産品だけど、スロー製法にこだわってるらしい。

それにしてもこのテーブルクロスの色柄…日本では絶対お目にかかれない。笑

 

こちらはフジッリバージョン

 

オイルは最初なので無難な感じのにしてみた。この大きさで6€ぐらいなので、オーガニック製品にしては安い!

 

お菓子もいろいろ。

Cornetti(コルネッティ)=クロワッサン。チョコやあんずジャム入りなどいろんな種類がある。

 

MULINO BIANCO(ムリーノビアンコ)は日本でも有名なパスタメーカーBarilla(バリラ)のお菓子ライン。ここのビスコッティをよく食べていた。

 

アジアン食材コーナーもあった。

ここのCONADはそこまで大きな店舗ではないのだが、にもかかわらず置いてるということは、それだけ需要があるのだろう。

 

パック入りのしらたきと味噌汁

 

 

コンタクトの洗浄液などもスーパーで買える。

 

 

 

思いのほか長くなってしまったので今回はこの辺でおしまい。

自炊事情について、次回へつづく。

 

 
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