ひょっとこを見た友人の話

 

 

 

 

みなさん、

「ひょっとこ」ってご存知ですよね。

 

そう、あの尖った口とキョロッとした目で手拭いをほっかむってる、あの男。

 

そのひょっとこが本当にいるなんて言ったら、

みなさんは信じられますか…?

 

 

実は私の友人が昔、箱根で見たというのです。

 

もう私、この手の話が大好物で…!!

 

みなさんにもシェアしちゃいます。

 

 


箱根でひょっとこを見た友人

友人がひょっとこを見たのは今からもう20年ぐらい前のこと…

 

今は結婚してご主人となった彼を含め、4人で心霊スポットに行こうということになり、車を走らせていたそうです。

沼津に向かうつもりでしたが、すでに夜遅かったため目的地を変更して箱根へ…

 

 

当時、友人は目に見えない存在の気配を感じたり、いわゆるちょっと霊感のあるタイプだったそうです。

(歳を取るにつれてそういうのは一切見えなくなり、今は何も感じないそうですが…)

さらに一緒にいた彼も、友人以上に視える体質だったとか。

 

 

時刻はすでに深夜2時…

 

山道を下っていると、

突然、車の横を手で口を隠したおじさんがヒョイヒョイ登ってきたそうです。

 

 

友人は最初、

「酔っ払いのおじさんが吐きそうになって慌ててる」

と思ったそうなのですが…

 

車のすぐ横を通ったとき、

顔がひょっとこだ!!と気付きました。

 

口は隠していたけれど、あの独特なキョロッとした目で、

トレードマークの手拭いのほっかむりをしてます。

 

さらに、助手席に座っている友人と背丈がほぼ一緒で小さかったそうな。

 

走り方もおかしくて、大きくガニ股を開いて横ステップを踏みながら、

深夜2時に山の上に向けて登って行ったそうです。

 

 

友人は大興奮して、

「ねぇ!今ひょっとこいたよねぇ!?」と仲間に話しかけたのですが、

みんな絶対見たはずなのに、「そうだね…」と反応が薄かったとか。

(おそらく「見てはいけないものを見てしまった」と思って口をつぐんでいる)

 

 

 

私も話を聞きながら大興奮で詳細を聞くと、

背が小さいし、顔もひょっとこだけど、

お面とかではなくちゃんと実在の生き物としてそこに見えていたのだそうです。

皮膚とかもしっかり人間らしい。

 

 

 

気になりすぎて、ひょっとこについて調べてみました。

(人生で、ひょっとこについて調べるのなんて後にも先にもこれだけだわ。笑)

 

 

元々ひょっとこはお祭りや神楽などで滑稽な道化役として演じられるキャラクターで、

踊りの際にあの顔のお面を付けて舞われて、江戸時代に広く民衆に広まったのだそうです。

 

また、東北地方に伝わる、興味深い昔話もありました。

 

 


昔ばなしのひょっとこ

東北地方(岩手県)に伝わるおもしろい昔話をご紹介します。

 

 

昔々、おじいさんが山へ柴刈りに行ったところ、

大きな穴があったそうな。

 

おじいさんは、こんな大きな穴が開いていては良くないと、

柴(薪になる雑木)を穴に入れてふさごうとしました。

 

しかし、柴を入れても入れても穴は深く、

そのうち、ふさがる代わりに中から美女が現れました。

 

美女はたくさんの柴のお礼にとおじいさんを穴の中へ招き入れました。

 

中には立派な御殿があり、白い髭の翁がいて、

おじいさんへのお礼として、童(子ども)を授けました。

童は奇妙な顔をしていて、ずっとおへそをいじっていたそうです。

 

家に戻ったあとも童がおへそをいじっているのでよく見てみると、なんと金の粒が出てきました。

 

童はその後も毎日毎日おへそから金の粒を出したので、おじいさんの家は大変豊かになりました。

 

しかしある日、欲深いおばあさんが童のおへそを火箸で無理やりつついたため、

童は死んでしまいました。

 

おじいさんは、大切に育てていた子を亡くしてとても悲しみます。

 

ある夜、夢の中に童が出てきてこう言いました。

「悲しまないで。私によく似たお面を竈(かまど)の前に架けておけば、この家は富で栄えるでしょう」

 

 

この童の名前が「ひょうとく」であったことから、ひょっとこの伝説が生まれたそうです。

 

 


ひょっとこ(火男)は竈の守り神?

ひょっとこの伝説は諸説ありますが、すべてに共通しているのが

「火」に関係しているということ。

 

「ひょっとこ」は「火男(ひおとこ)」が訛ったと言われていますし、

先述の昔話の「ひょうとく」も、お面を竈に架けるよう言っています。

 

火や竈は昔は「食べること」と直結していましたし、

家庭が飢えないことの象徴でもありますよね。

 

 

実は私、今までひょっとこは妖怪の一種だと思っていました。

妖怪といえば水木しげる、水木しげるといえば鳥取。

鳥取銘菓「どじょうすくい饅頭」は、ひょっとこだと思っていたのですが…

どじょうすくいとひょっとこは、別物だったんですね…!!ごめんなさい…

 

 

むしろ妖怪どころか、富をもたらす神様のようです。

カテゴリ的には、座敷童とか精霊のような分類にあたるかと思います。

 

 

ちなみに、ひょっとこは「おかめ」とよく対で扱われますが、

2人合わせて「夫婦円満」とか「家庭円満」のご利益があるとか。

そういえば箱根でひょっとこを見た友人も、そのとき運転席にいた彼が今の旦那さんですし…

 

 

しかも、ひょっとこが口を隠していたのはたぶん、怖がらせないための配慮、優しさですよね…??

わざわざ車のすぐ横を通ったのも、ちゃんと姿を見せようとしてくれているし、

それによって、「もう帰った方がいいよ〜」と教えてくれたのかも…?

 

 

とにかく、知れば知るほど憎めない存在、ひょっとこ。

 

私も会いたいなぁ〜

とりあえず台所にひょっとこのお面を飾ろうかな。

 

 

みなさんも、不思議な話があったらぜひ教えてくださいね!(^o^)

 

 

今日もお読みいただきありがとうございました⭐︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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