聖母とボーノと郷愁と…。イタリア・トスカーナ旅行記(シエナ〜ピエンツァ〜フィレンツェ)【前編】

 

 

少し前になりますが…

昨秋にお休みをいただいて、イタリアはトスカーナ地方へ行ってきました。

 

トスカーナといえば…

州都でもある花の都・フィレンツェが有名ですね。

たくさんのルネッサンス作品に出逢える、芸術の街として知られています。

 

また少し田舎の方へ行けば、

広大な丘陵地帯が広がるオルチャ渓谷や

まるでおとぎ話のようなかわいい村々が。

 

そして忘れちゃいけない、トスカーナ料理!

初めて食べるものでも、どこか懐かしい。

 

…そう、

私がトスカーナで感じたもの、それは郷愁!郷土愛!

人はもちろん、お料理、街並みにいたるまで…

愛にあふれるトスカーナ精神が、深〜く染み付いてる!

 

 

さらに印象的だったのは、聖母の作品。

これには、トスカーナとか土地の限定を超えた、もっと大きな「ふるさと感」があります。

郷土愛もとい、郷母愛!

セドナのカセドラル母さんを彷彿とさせるものを感じました。

 

 

今回は、旅のテーマを

「聖母」「自然」「グレゴリオ聖歌」

に絞って行ったのですが…

結局すべてに通じるのは「愛」だと氣付いた、そんな旅になりました。

 

お写真多めでお届けします!

ブログからトスカーナ愛をがっちりチャージしてもらえたら嬉しいです^^♡

 

では、はじまりはじまり〜

 


【2日目】聖母信仰の街、シエナ

まずはパリ経由で、一路フィレンツェ(アメリゴベスプッチ空港)へ。

夜景からすでに、東京のネオンと違ってロマンチックでかわいい…♡

今回は、母とその友人が数日前からイタリアにいて、私はそこに合流したのち、1日遅れで帰国…というスケジュール。

 

まずはフィレンツェで合流・一泊し、翌朝シエナへ!

フィレンツェ〜シエナはバスで1時間半ほどです。

 

シエナについて

町中きれいな茶色で統一されている、シエナ。

ここは、中世にはフィレンツェと競い合ったほど栄えていた都市です。とくに金融業で栄えましたが、最盛期にはその経済力をもって芸術の中心地の1つとしても重要な土地となりました。

 

その中で「シエナ派」という新たな画派が花開き、ゴシック〜ルネッサンスへと移行する中で、フィレンツェ派とは異なる独特な絵画作品がたくさん生まれました。

(あとでくわしく触れます)

 

また大学や音楽院、外国人のためのイタリア語学校などもあり、学問の町としても有名です。

 

1995年には旧市街が世界遺産に登録され、とくに夏のパリオ(競馬のお祭り)シーズンには、地元の人はもちろん、多くの観光客でにぎわいます。

ーーー*ーーー

 

くわしくはウィキペディアを見ていただくとして…

早速、シエナ観光レポ♪

 

こちらが「世界一美しい広場」とされる、カンポ広場&市庁舎(プッブリコ宮)

夏にパリオが行われるときは、競馬場に姿を変えます。

向かって左、高さ102mの「マンジャの塔」に登れば、カンポ広場の美しい扇型を見ることができるのですが…

今回は登らず。

 

ちなみにこの日はあいにくのお天気で、超〜寒かった。。

東京はまだ秋だったので、一気に冬へ来た感じ。

 

石畳って本当に冷たいのね〜( ;  ; )足の芯から冷えます!

 

が、街並みは本当にきれい。

石造りの建物は、想像以上に高くて(しかも垂直感がすごい!)

向こう側が見えないため、自分が今どこにいるのかすぐわからなくなります。笑

 

町のいたるところに祭壇が。

日本でいう道祖神とかお地蔵さんのような感じでしょうか?

 

ランチタイム♪

美術館を見る前にランチすることに。

レストランのオープンまでちょっと時間があったので、バールでお茶をしました。

 

ここ「NANNINI(ナンニーニ)」は、シエナ生まれの老舗お菓子屋さん。

 

写真がこれしかないのですが…

奥のショーケースにはお菓子やパンがいっぱい並んでて、持ち帰りはもちろん、併設のバールでカフェとともにいただけます。

このお菓子は「Ricciarelli(リッチャレッリ)」

アーモンド(いわゆる杏仁)味で、噛み心地しっとり、とっても甘〜い!

チョコ味もあります。

 

ナンニーニ♡

お店もかわいいので、シエナ観光の際にはぜひ^^

 

 

そしてランチは、

Osteria Le Logge(オステリア・レ・ロッジェ)」にて。

トスカーナの伝統的な味を守りつつも洗練されたお料理を、素敵な空間でいただけます。

天井が高くて、同じく高さのあるこげ茶色の家具。

そして天井や壁に模様を描いてしまうこの感じ♡

旅の間、あらゆる場所で目にした内装です。

 

Antipasto(アンティパスト=前菜)は、

アーティチョークにチーズクリームが入って、レモンのソースでいただくもの。

お皿が洗面器のように大きい…!

素材を生かした上品なお味で、美味〜^^

 

Primo piatto(プリモ・ピアット=パスタ)は、

リコッタチーズのトルテッリ(ラビオリの皮にじゃがいもが入ったもの)ビーツ添え。

もちもち♡おいしい〜

最近の日本と違って、量が多いのもうれしい♪

 

これだけでもけっこうボリュームがあったので、

Secondo(セコンド=メイン)とDolce(ドルチェ=デザート)は注文せず。

イタリア料理は、こんな感じでコースの枠組みを自分でアレンジできるのも魅力ですよね〜

ごちそうさまでした^^

 

《ちょこっと豆知識①》

写真奥のトスカーナパン(パーネ・トスカーノ)が、とてもおいしかった!

昔トスカーナでは、塩の税金が高かった時代に塩なしパンが作られていたため、それが伝統となり今でも普通に食べられています。

固くてボソボソなのですが…、それがなんとも滋味深い。

トスカーナ料理が塩分多めな理由は、塩なしパンにあるのです。

(このオステリアはそのへん洗練されてるので、お料理の塩気は普通でしたが…)

 

《ちょこっと豆知識②》

イタリア料理には、欠かせないオリーブオイル。

パンと一緒に「Olio nuovo(オーリオ ヌゥオヴォ)」と言って出してくれたのは、つまりヌーヴォー!

今年採れたての、新物オリーブオイルでした。

調べたら、オリーブもワインと同じく秋に収穫されるものが多いんですね〜

フレッシュなオリーブオイルは、喉の奥でピリッとするんですよ!

 

シエナ大聖堂(ドゥオーモ)とその美術館

お腹もいっぱいになったところで、シエナ大聖堂の美術家へ。

シエナ派でお目当ての作品を目指して行きました。

 

カンポ広場から大聖堂へは近いのに、シエナの街並みは本当に先が見えなくてちょっと迷いました。

壁の高~い迷路を歩いてる感じ…

 

お!見えてきた!

 

どぉーーん!!と突然あらわれた、こちらがシエナ大聖堂。いわゆるドゥオーモ。

イタリアンゴシックの典型だそうな。

写真だと伝わりにくいのですが…

どっしりとした「鎮座感」、本当にすごいんですよ〜

 

中に入ると、さらに圧巻…!

大聖堂って、、こんなにすごいんかぁー!!!

 

クレーンもなかった時代に、石で、こんなに高くて大きなものを作るなんて…

しかも装飾の緻密なこと!!

昔の人ってすごい!

 

天井も、高い…!

 

祭壇部。アーメン…

 

 

 

キリストの沐浴(洗礼)シーン。

 

大聖堂内部に別室への入口があり、

こちら「ピッコローミニ家の図書室」

きらびやか〜!

 

室内をぐるりと囲んでいる壁には、巨大なフレスコ画。

どこまでが壁で、どこからだまし絵か、わかりますか?

 

聖歌の楽譜(ネウマ譜)も展示されています。

まるでおとぎ話の絵本みたい。

 

床のモザイクも、職人技や!

 

図書室から、また大聖堂の方に戻りまして…

 

この聖母子、授乳中なんですよ〜^^

Paolo di Giovanni(パオロ・ディ・ジョバンニ)作

「授乳の聖母」

母も子も、こっち見てる〜

 

美術館でも、同じものを発見。

わたくし、この絵が大変氣に入りまして…

 

おうちに連れて帰りました♡

お!虹が入った(^o^)

 

サロンの棚にも、しっくり〜♪

 

 

さてさて、美術館めぐりは続きます。

こちらのステンドグラスは、ドゥッチョの下絵によるもの。

 

石像の展示ゾーンには、聖母のレリーフ。

 

 

 

 

そして、いよいよお目当ての作品!!

 

…の前に、

シエナ派について

シエナ派の絵画はビザンチン美術の影響を受けているため神秘主義的で、リアリティを追求したフィレンツェ派とはひと味異なる、独特な画風が特徴です。

 

13世紀後半から14世紀前半にかけてシエナに誕生した、ドゥッチョ・ディ・ブォンセーニャシモーネ・マルティーニロレンツェッティ兄弟に代表されるシエナ派画家の活躍は、

それまでの完全な平面(二次元)だった絵画に、光やシワ、ゆたかな色彩を使って進化させ、ゴシック〜ルネッサンス期への橋渡しとも言える役割を担いました。

 

また、シエナの黄金期ともいえるこの時代、政府がシエナ派画家たちの最大のパトロン(=スポンサー)だったこともあり、政治と宗教の関係はとても密接でした。

 

実はシエナは、別名「聖母の町」と呼ばれるほど、聖母信仰が厚い!!

シエナ派の神秘的で繊細な作品は、この黄金期の市民の愛国心と、聖母への厚い信仰心が一体となって誕生したものなのです。

くぅ〜〜、いい時代や(T ^ T)

ーーー*ーーー

 

そしてついに、楽しみにしていた絵とご対面!

 

ドゥッチョ・ディ・ブオンセーニャ 作

「荘厳の聖母(マエスタ)」

聖母の加護によってフィレンツェとの戦いで奇跡的勝利を手に入れてから、シエナでは聖母信仰がさらに強まったそうで…

この作品は、ドゥオーモの主祭壇を飾るために制作され、完成したときは町中の鐘が鳴り響く中、全市民の行列とともに大聖堂に運ばれたそうな。。

想像するだけで胸が熱くなるぜ!

 

絵のど真ん前に椅子があるので、しばし座ってじっくり鑑賞できますよ^^

 

こちらもドゥッチョ師匠 作。

「聖母子と二天使(クレヴォレの聖母)」

わたくし実は絵を描くのが好きでして、中学・高校で描いた油絵は毎回飾られたりしてたのですが…(手前味噌)

美術史について無知すぎるので、今回事前に調べたところ、、

シエナ派絵画(とくにドゥッチョ師匠)が、私の求めていた画風だと氣付きました!

 

この金色×パステルカラーの神々しい色彩、

そして、このなんとも言えない下手ウマ・シュールな人物表現(←傑作に対して失礼)

さらに天使や聖人までフレームインしてるなんて…

かわいすぎる♡(;ω;)

ドゥッチョ師匠、インスピレーションありがとグラッツェ!

 

 

さて、美術館めぐりはまだまだ続きます。

こちらは

マエストロ・ディ・テレッサ(テレッサの師匠) 作

「大きな目の聖母」

木版に描かれたテンペラ画では、シエナ派で最も古い作品だそうです。

…ここまでビザンチン色が強いと私の好みではない。

やはりドゥッチョ師匠のが好き。

 

あとはもう、聖母と天使、聖人たちのオンパレード♡

 

 

 

 

最後に、幅の狭〜い階段を登っていくと…

屋上に出ることができます!

(階段はすご〜く狭くて、体格のよい欧米男性とすれ違うときは、一反もめん状態。笑)

この日はオフシーズンの火曜日だったので、とっっても空いてました!

あいにくのお天気ではありますが、

トスカーナらしい景色を、ずーっと見渡せて感動でした^^

 

《ちょこっと豆知識③》

写真・右前方には市庁舎のマンジャの塔が。

実は、あの塔の高さ102mとドゥォーモの高さは全く一緒!

これは、「政府と教会がどちらも同等な権利のもとにある」ということを表しているのだそうです。

 

《ちょこっと豆知識④》

絵の具の「sienna(シェンナ)」は、何を隠そうシエナから生まれた色!

シエナの町中を包む、ピンクがかったきれいな茶色。

色の名前になるのも納得です^^

 

 

シエナにはわずか1日の滞在なので、観光はこれにて終了。

夜は地元食材がたくさん売ってるスーパーマーケットへ行ったり、町をプラプラ。

ものすごいパスタの種類!

 

それにしても、思いがけずシエナがすごーく良かったので、短い滞在でちょっぴり残念…

シエナには外国人向けの大学もあるので、いつか留学に来たい!

Ci vediamo!(チベディアーモ=またね!)

 


【3日目】世界遺産とペコリーノチーズの村、ピエンツァへ

翌朝はレンタカーを借りて、世界遺産の村・ピエンツァへ!

 

イタリアはマニュアルカーが主流らしく、、

オートマを頼んだらものすごい大きな車↓で、いろいろ大変でした…(田舎は道が狭い)

マニュアル得意な人なら、むしろそっちにした方がFIATのチンクエチェントとか、小っこくて可愛いイタリア車に乗れるかも…?

 

しばらく走るときれいな丘陵地帯の田舎風景に。

そしてなんとか到着!

 

ピエンツァについて

ピエンツァは人口わずか2000人ほどの小さな村。

世界遺産のオルチャ渓谷(あとで説明)の中にあるので、周りにはすばらしい景色が広がっています。

 

昔はコルシニャーノという名前でしたが、1458年にローマ法王となったピウス2世がこの村の出身で、自分の故郷を理想の都市にしようと計画したことから、村の名前も彼の名にちなんで改称されました。

また、設計をフィレンツェの建築家ベルナルド・ロッセリーノに依頼して、ルネッサンス式の大聖堂など立派な建築物が造られました。

しかし法王の死で計画は中断。町は次第にさびれ、一時は人口もかなり減りましたが、20世紀に入って復興の工夫がなされてから再び活気を取り戻しました。

1996年には世界遺産にも登録され、ハリウッド映画のロケ地に使われたり、シーズンには多くの観光客でにぎわいます。

 

またピエンツァは、羊乳から作られるペコリーノチーズの有名な産地でもあります。

ペコリーノはイタリア各地で作られており、ロマーノ、シチリアーノ、サルドなどありますが、ペコリーノトスカーノは塩気が少なくマイルドな味が特徴です。

ーーー*ーーー

 

早速ホテルに荷物を置いて、町を散策。

 

こちらが大聖堂。

聖母マリアを祀っています。

 

ローソクお供え?しました。

 

美しいバラ窓の上には、天使ちゃんが^^

シエナ大聖堂はかなり男性的に感じましたが、こちらはピアス2世の希望でドイツ教会風の造り(天井)になっているため可愛い♡

光が差し込んで明るく、やわらかい教会でした。

 

ピエンツァは町も本当に可愛い〜^^

 

この、ドアや窓のアーチ型♡

 

町の祭壇もシエナとはまた違う感じで、なんだかメルヘン♪

 

ヒマワリは造花だよ↓

 

VIA DELL’ AMORE ♡(アモーレ通り)

 

あいにくの天気ですが…

目の前には、世界遺産のオルチャ渓谷。

それにしても、本っ当に寒かった…!

 

オルチャ渓谷を一望できるスポットはいくつかあって、このポイントともう1つ、聖カテリーナ教会へ続く道でもすばらしいパノラマ景色を堪能できます。

 

ちょうど夕陽の時間で…

 

なんとも神々しい景色が拝めました…!

神、降臨〜!( ;  ; )

 

オマケ☆

「うふふふふ…♡」

 

 

聖カテリーナ教会

せっかくなので聖カテリーナ教会も見ていこ〜、と思い

あんまり期待しないで入ったら…

ここがとっても女性らしくて素敵な教会でした!

緑がかったグレーと白を基調に、ちょっとシャビーシック。

天使ちゃんの装飾もいっぱいで、かわいい〜♡♡

 

聖カテリーナについて

イタリアには町ごとに守護聖人がいますが、実はイタリア全体を守る聖人がシエナ出身のカテリーナなのです!

今回は訪れませんでしたがシエナには、彼女の頭部が聖遺物として収められている「サン・ドメニコ教会」や、「聖カテリーナの家」もあります。

ピエンツァもシエナ県の一部なので、こうして彼女の教会があるのですね。

 

さらに、聖人にはそれぞれ守護対象があるのですが(日本の神社のご利益みたいなもの?)

なんと聖カテリーナの守護対象の1つに「妊婦」があるのです!

おぉ〜、これは導かれましたな!感謝♡

やさしい〜

 

慈しみのイエスもおられました。

大聖堂も、このような町の教会も、それぞれが素敵。

この翌日に行った修道院もすばらしかったので、また後編にて…

 

 

ピエンツァでのお宿は、

HOTEL RESIDENCE SAN GREGORIO(ホテルレジデンス サン・グレゴリオ)」にしました。

お部屋も広々、クリーム色でかわいくて素敵なホテルです。

 

なんと!またしてもお部屋が108!!

セドナでの奇跡、再来。

感謝いっぱいで3日目を終えました^^

 

明日はピエンツァ周辺の村めぐりへ!

その後のフィレンツェ観光も盛りだくさんなので、

後編】も、お楽しみに~♪

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

トラックバック URL

http://soyo-soyo.jp/9290/trackback

PAGE TOP